弊社は、令和5年11月16日、長野市保健所の収去検査により、食品衛生法における食品の規格基準違反が発見されたため、弊社で製造した当該商品「豚角煮170PTMの商品回収」の行政処分を命じられました。

今般の行政処分を重く受け止めますとともに、弊社製品をご使用頂いたお客様をはじめ、お取引先様に多大なるご迷惑、ご心配をお掛けしたことを深く心よりお詫び申し上げます。

１．処分内容

商品回収命令

ⅰ．回収処分対象

　豚角煮170PTM　【加熱食肉製品（包装後加熱）】

　賞味期限年月日　2024年8月1日

　製造年月日　　　2023年8月7日

ⅱ．違反内容

食品の規格基準違反　「包装後加熱食肉製品は大腸菌群が陰性でなければならない。」

長野市保健所による収去検査（2023年11月6日実施）において、包装後加熱食肉製品である当該商品より「大腸菌群が陽性」となった。

ⅲ．措置内容

食品衛生法第59条第1項の規定による回収命令

２．処分に至った経緯と経過

長野市保健所より収去検査の依頼があり、2023年11月6日に当該商品を提出したところ、その結果、包装後加熱製品である当該商品より大腸菌群（エンテロバクター・クロアカ、プルラリバクターゲルゴビエ）が検出されたことを受け、2023年11月16日付けで弊社に商品回収の行政処分が下されました。

これを受け、弊社では直ちに当該商品の製造数（507パック）、在庫数（290パック）、販売提供先の特定（217パック）を行ない、該当する取引先、販売先に商品回収の第一報を連絡するとともに、同日より商品の回収ができるものは回収を開始致しました。

2023年11月24日までに販売提供された217パックのうち、138パックを回収し、79パックの消費確認を行いました。また同日、当該商品の回収と消費確認の把握を全て終了しております。

これまでのところ健康被害は確認されておりません。

３．商品回収の理由と原因と長野市保健所の指導

長野市保健所より、今回、検出された大腸菌群は、日和見感染など病院内で感染する例はあるものの、食中毒として報告された事例は報告されていない菌ではあるものの、加熱殺菌後の当該製品から大腸菌群が検出されたため、当該商品のみの商品の回収を命じたという経緯を伺っております。

75℃１分以上の加熱殺菌で死滅する大腸菌群が当該商品より収去検査で検出されたということは、「包装後の加熱不足」か、「包装加熱後に包装に何らかの破損があったことによる二次汚染」が考えられ、当該商品の製造工程を確認、検証したところ、包装後の当該商品の加熱殺菌は行なわれている記録より確認しております。一方で、当該商品は包材メーカーの加熱条件（メーカー保証）を越えた調理工程となっており、調理工程ごとに包装後の液漏れやシールの密封不良などを目視、触手にて確認はしておりますが、長野市保健所からはより商品の安全性を高めるため、包材の加熱条件の範囲内の運用が望ましいとご指導頂いております。

４．安全性の確認

行政処分後、直ちに抽出検査ではありますが、同日に製造された当該商品の別検体や今回、販売されて回収した当該商品の検体、また当該商品以外の複数の商品を再度外部検査機関に検査を依頼したところ、大腸菌群をはじめ、問題となる菌は検出されていないことが確認されたため、全ての製品が同一に汚染されていたとは考えづらいと判断しております。しかし、検査結果に関わらず、回収処分を受けた当該商品については、より原因を検証し、安全性を高めた改善対策を講じるまでは販売を自粛致します。

５．今後の改善内容と安全性の確保

ⅰ  弊社で製造しております商品は、弊社で安全を検証し、担保した製造マニュアルに基づいて製造、記録することで商品の安全性を担保しておりますが、長野市保健所の指導のもと、より高いレベルの品質管理を行って参ります。

ⅱ　製造時の負荷による包材の損傷を避けるため、包材メーカーの加熱条件（メーカー保証）の範囲内での調理工程に見直すことや、より加熱冷却条件の高い包材への切り替えなどの対策を行って参ります。

ⅲ  今まで以上に商品に対するチェックを厳重にし、製造する商品の包材に破損等、欠陥がないかをより細かく各工程ごとに確認と記録を行い、弊社製造時の製品の安全性確保に努めて参ります。

ⅳ  商品ラベルにお召上がり方（例　中心温度75度で1分以上調理加熱してお召上がり下さい）等の表示を順次取り入れていくことで、お客様への加熱の必要性をアピールし、よりお客様に安心してご使用頂けるような対策を行なって参ります。

６．再発防止に向けて

現在、長野市保健所の指導を賜りながら、本件の検証、確認を進めており、再発防止に向けて全社員挙げて鋭意業務改善に努めております。また今後このような事態が発生せぬよう、お客様の「食」に関わる食品会社という意識を全社員が再認識し、管理体制の一層の向上を通じ再発防止に取り組み、皆様からの信頼回復に向けて誠心誠意努めて参ります。今まで以上に安心、安全にお客様、並びにお取引先様に弊社商品をご使用頂けるよう、より一層品質管理を徹底し、再発防止に努める所存でございますので、変わらぬご理解とご協力を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。

2023年11月27日

株式会社プライトーム

代表取締役　吉池　知一